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「第7次エネルギー基本計画」に基づいて市場別導⼊量を予測

2026.02.06

2026年が幕開けた。「第7次エネルギー基本計画」に加えて「メガソーラー対策パッ ケージ」の方針にも合致する、導入拡大を進める1年が始まる。2012年にスタートした 旧FIT制度から14年が経過し、太陽光発電による発電コストは在来型電源に競合できるレベルへと進展してきたことで、地上設置の事業用太陽光発電(10kW以上)については、2026年度を最終年度としてFIT・FIP制度からは卒業し、2027年度以降、廃止される見通しとなっている。

 

こうした状況の下で太陽光発電の今後の導入量を「第7次エネルギー基本計画」をベ ースにして、図1に示すように市場別に予測した。同計画で示された電源構成における 2040年度の太陽光発電による発電量比率下限の23%実現を「現状成長ケース」、同上限 29%実現を「導入加速ケース」とした。両ケースから、2030年度、2035年度、2040年度 の累積導入量は111~121GWAC、151~186GWAC、199~277GWAC、同年間導入量は、7.1 ~10.1GWAC、8.6~15.1GWAC、10.2~20.3GWACへと拡大していく(各年度いずれもその 時点での太陽光発電システムの容量)と予測された。予測対象市場は現状と今後の成長 が見込める新市場を考慮し、住宅、民間建物、公共・インフラ施設、地上設置、農地活用、水上設置の6市場について、各市場への今後の導入拡大を以下のように見通した。

 

住宅市場は、新築戸建は建築物省エネ法による省エネ基準への適合義務化及び省エネ 基準の引き上げが進み、大手だけでなく中堅ハウスメーカー及び工務店での太陽光発電 の標準搭載が浸透していく。既築戸建は、自治体等による導入支援も強化されるとともに、FIT・FIP制度の初期投資支援やPPA方式の浸透による導入が拡大し、既築住宅への追加設置が進んでいく。集合住宅は、大手分譲集合住宅メーカーによる太陽光発電の標準搭載が拡大していく。

 

民間建物市場は、前述の初期投資支援やPPAにより初期投資無し、電力コスト長期固定のメリットによって導入が拡大するとともに、グリーン電力転換を進める省エネ法に基づく工場等への導入も拡がっていく。さらにZEB対応、企業価値向上、サプライチェーンでの要求に対応する導入も増えていく。

 

公共建物・インフラ 施設市場は、「政府計画」に基づく全省府庁施設および自治体の保有する建物への率先導入の強化が計画的に進み、導入が拡大していく。空港に加えて道路、鉄道、港湾、公園等のインフラ施設への導入も拡大していく。

 

地上設置市場は、自治体による再エネ促進区域の設定による、地域共生を図った地上設置型の導入が促進されていくとともに、 メガソーラー対策パッケージの下で地域共生が図られ、環境へも配慮された望ましい大 規模太陽光発電(メガソーラー)事業は、今後も継続される。地域共生が図られた地上設置型は、民間企業によってもオフサイトPPA・バーチャルPPAによる導入が浸透していく。

 

農地活用市場では、農林水産省主導による「望ましい営農型太陽光発電」の定義 の明確化と、全国規模のモデル事業を通じた導入拡大が推進され、農業振興のための営農型太陽光発電の導入展開が徐々に拡大していく。将来的には営農型太陽光発電が農業 に貢献する重要設備として位置づけられ、農家及び農業関係者における太陽光発電導入メリットの理解浸透が浸透し、本格的な導入へと進んでいく。

 

水上設置市場は、これまでの導入実績をベースとし、全国に存在する農業用ため池への導入が展開されていく。 実証試験を通じて、内海、湾内といった比較的穏やかな海域での導入も広がっていく。

 

こうした見通しによる年間導入量予測では、わが国の導入拡大は2035年度までは需給 近接型の住宅、民間建物等の建物市場が牽引し、2030年度以降には農地活用型や地上設置型も地域共生が着実に根付いていくことで、再び伸び始め、2035年度以降は建物市場 と非建物市場が導入拡大の両輪を形成していく。但し、この予測の前提には、経済性や国・自治体による普及促進策・規制改革だけでは導入拡大に限界があるため、太陽光発 電産業、新市場、ビジネスモデル、制約の克服、社会環境等の変化・発展も加えた普及 拡大環境を想定しており、どの一つが欠けてもそこがボトルネックとなり、普及拡大は進んでいかない。

 

2026年は普及拡大施策を進める政府・自治体、太陽光発電システムの安定供給と技術 革新を担う太陽光発電産業および利活用産業、グリーン電力転換の加速を進める電力需 要家群を初めとする関係各方面が結束して導入展開力を高め、導入拡大を停滞から加速 に転換する1年としていかねばならない。

 

PV Installation Forecast

図1 太陽光発電市場別導入予測(2025~2040年度、ACベース)

 

 

「今月の視点」の英語版”RTS Monthly Perspective”は、こちらからご覧いただけます (英語版は日本語版の1~2週間後に反映されます)

The English version “RTS Monthly Perspective” can be found here. (English version will be released1~2weeks after the Japanese version)

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