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地産地消の需給一体型システムが、太陽光発電ビジネス展開の中心に

2019.06.10

我が国における太陽光発電をめぐる事業環境が大きく変わろうとしている。我が国では、2012年7月のFIT制度の開始以降、売電事業を目的とした大規模システムの開発が定着し太陽光発電の大量導入を牽引してきたが、今後は国民の支持が大前提となる事業環境に変わるのは必至であろう。経済産業省は現在、FITからの自立を念頭に再生可能エネルギー政策の再構築を進めており、①更なるコストダウンと国民負担の抑制、②長期間安定した運用、③電力システムとの融合--を制度設計の基本3原則としている。恐らく2021年4月からは、抜本的見直しに基づく新制度が適用されることとなろう。再生可能エネルギーの導入拡大・定着方針は不変であるが、我が国における太陽光発電の利用展開は“量”の拡大から“質”の追求へと軸足が移ることになり、この変化に適応できるかが、今後の太陽光発電ビジネス展開を大きく左右することとなろう。

我が国の太陽光発電導入量は、2018年度末時点で55GW規模と推定される。2020年代初頭までは未稼働案件をベースに、大型太陽光発電システム中心の導入が進むと見込まれる。しかし、新制度の下では2020年代前半の太陽光発電市場は、これまでのメガソーラーなどを中心とする売電ビジネスから図1に示すように、分散型発電システムの特徴を生かした、自家消費や地産地消をベースとする需給一体型の利用展開が拡大し、太陽光発電市場の中心に成長していくとみられる。現在、我が国太陽光発電業界は未稼働案件への対応に追われて、今後の市場変化を見据えた事業展開の準備が遅れ気味に見受けられるが、このような需給一体型市場を次の成長市場に発展させることで、2025年頃までに100GWの太陽光発電導入も視野に入って来よう。

 

 

需給一体型市場では、基本的には電力需要のある施設内やその近傍の土地活用が基本となることから、事業推進主体・構造・体制も、従来の大規模な土地と開発資金確保をベースとしたメガソーラー市場とは大きく異なってくる。需給一体型市場拡大の担い手は、従来の売電事業を目指す者から、電力会社から電力を購入する産業、地方自治体及び家庭からなる電力需要家に代わるとともに、1件当たりの規模も最大でも2MWで、大半が住宅を含めた50kW以下の低圧分野及び500kW以下の高圧分野となろう。ここで得られる電力は自家消費が基本となるので、系統への負担を極力避けることができ、設置場所に関しても屋根設置などが主体となり、メガソーラーのような土地の確保、造成費用は不要で、さらに、接続ポイントまでの系統接続費用も激減するなど、一層のコストダウンも見込める。さらに、この需給一体型太陽光発電の利用は、昨今のRE100活動に象徴されるような企業活動にとっても重要な経営手段となりつつあり、電力需要家からの取り組みも広がろうとしている。

太陽光発電は、主力電源化や脱炭素社会の構築に対応するエネルギー転換に対する主要プレーヤーの1つとしてその重要性が増しているが、このような需給一体型の太陽光発電への取り組みを積極的に進めることで、太陽光発電産業界と電力需要家との関係は、益々密接、かつ深くなり、エネルギー転換にも歩調をそろえて対応することが可能になってくる。太陽光発電産業界は大きな責任も担うことにもなるが、電力システム改革と相まって大きなビジネスチャンスにつながり、産業構造を含めて新たな発展段階を迎えることが可能となる。
太陽光発電産業界は、このような需給一体型市場への取り組みをこれからの太陽光発電ビジネスの本流に据えて取り組むことで、自家消費と系統を活用した需給一体型太陽光発電の高度な運用モデルを確立し、発電事業に続く太陽光発電発展の第2幕を切り開いて行こう。世界市場では、電力不足に悩む途上国を中心にメガソーラー建設が今後も主流であろうが、日本はこの需給一体型太陽光発電市場を世界に先駆けて形成していくことで、太陽光発電の主力電源化を実現し、太陽光発電利用大国として世界をリードしていくチャンスでもある。

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