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太陽光発電、課題克服によりカーボンニュートラルの柱に

2021.04.09

カーボンニュートラルの早期実現は気候変動対策を超えて、世界主要国間の産業・経済競争になっており、今や、わが国のエネルギー政策は今後10年間を決定づける大きな場面を迎えている。経済産業省は、20224月施行予定の再エネ促進法の詳細設計を終え、今夏発表予定の第6次エネルギー基本計画策定に向けて再生可能エネルギー導入目標量の見直しを進めている。2050年カーボンニュートラル達成への主力電源として重要な役割を担う再生可能エネルギーの導入目標量を、現実的にどれだけ高く設定できるかが争点となる。審議会では、短期間に何回にもわたって多くの業界団体、事業者、関係省庁などから広範囲なヒアリングを実施し、それぞれの立場における2030年の再エネ導入に向けた現状、実態、見通し、政府への意見・要望などを聴取し、検討を進めている。2030年までの時間を考えると、各電源ごとに固有の技術開発、規制緩和、コストダウン、系統制約等があるので、各再エネの導入目標量に幅を持たせれば、最低導入目標量が設定されるとともに、最大導入目標量に向けてのインセンティブや、電源間の競争も働くのではなかろうか。

 

太陽光発電に関して、各機関・団体が示す太陽光発電の2030年時点での導入目標/見通しは、今日の2030年の政府の導入目標64GWを大幅に上回る92222GWとなっており、各見通しには大きな開きがある。太陽光発電のこれまでの発展は、太陽光発電システムそのものの技術開発をベースに、補助金やFIT制度などの普及施策による導入拡大とコストダウンの相乗効果が働き、市場形成が図られてきている。しかしながら、今後の発展は、太陽光発電が抱えている課題の克服次第で、その発展の度合いは大きく異なってこよう。その課題は、根本的には経済性、変動電源性、立地制約、系統制約の4つからなるが、現時点までは、経済性の改善のみが先行している。太陽光発電はこれまで特殊電源(PV0.0)、独立電源(PV1.0)を経て、系統連系電源(PV2.0)へと成長してきたが、そこには政府がエネルギー政策として国家目標を示して、発展を支援してきた経緯があり、その結果、現状では政府目標を上回る70GWDC規模の導入が実現している。今後の導入に関しても、100GW規模まではある程度の技術的対応と制度的対応があれば、今日の延長線上での達成可能と考えられる。しかし、太陽光発電は100GW規模を超えて、主軸の主力電源として本格的に発展していくためには、さらに変動電源性、立地制約、系統制約も克服することが絶対条件となる。

 

わが国の太陽光発電の発展像を地理的条件、自然条件、国土条件、年間電力消費量などを考慮して考えると、太陽光発電そのものの性能向上は言うまでもないが、基本的には大容量の電力貯蔵の確立と広大な設置場所の確保が大前提となる。前者は、蓄電池、H2転換など、後者では耕作放棄地や営農地の活用が鍵となり、技術開発や規制/法整備の問題であると同時に、産業転換や地域との調和が重要となる。2050年カーボンニュートラル必達とするのであれば、太陽光発電は図1に示すように、課題克服を一つずつ果たしながら、今後30年間を10年ごとに次の段階へと進化させることで、再エネ電源比率を50~60%に高める中心的役割を担える大きな発展性を有している。

 

図1 太陽光発電の段階的発展による進化

 

今後の展開は、2020年代はこれまで進めてきた経済性をさらに高め、PV3.0として自家消費型電源に進展する。分散型電源としての経済性の確立とその他の課題克服を始めることで、国民からの信頼と支持を受け、2030年以降の発展につなげる大事な10年となる。2030年代には全ての課題を克服し、PV4.0として主軸の主力電源に移行する10年である。2040年代は主力電源に止まることなく、水素活用を初めとする技術融合により、熱利用の電化や運輸分野の電源化にも対応し、PV5.0として一次エネルギーとしての運用に挑戦する10年となる。太陽光発電導入目標の設定にあたっては、電力貯蔵や農地活用などの外的要因があるものの、上記に示す飛躍的な発展性を過小評価してはならない。太陽光発電産業は早期の自立を図り、課題克服を産官学一体となって進めながら、2020年代はカーボンニュートラルを先行して先導する産業として、2030年代はゼロエネルギーサービスを展開する産業として、2040年代は社会基盤インフラ産業として、進展していく道を目指していこう。

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