株式会社資源総合システムは、2023年12月8日(金)に「太陽光発電海外市場レポート 2023年版~海外主要市場と産業動向~」を発行いたしました。
2022年の太陽光発電システム市場は、前年に続き過去最高記録となる236GWとなりました。中国、欧州、米国、インドなどが市場を牽引しています。2023年は、中国が1~10月までにすでに140GW以上を新設したことが報じられており、世界の導入量は318~380GWとなる見通しです。世界は、気候変動対策のためクリーンエネルギーへの転換を本格化させており、今後も太陽光発電システムの普及は進む見通しです。世界の太陽光発電システム累積導入量は2022年に1TWを超えましたが、2024年末までに2TWを超えるとの見通しもでています。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は、世界の平均気温上昇を産業革命以前比で1.5℃以内に抑えるためには、2030年までに世界の再生可能エネルギー・システム容量を3倍に、エネルギー効率を2倍にする必要があるとしています。COP28においては、この目標について110ヶ国以上が合意しました。これにより、太陽光発電の導入はさらに加速されていくと考えられます。
2022年に、ロシアのウクライナ侵攻などにより深刻化したエネルギー危機は、再生可能エネルギーへの転換を加速する契機ともなっています。欧州連合(EU)は、ロシアからの化石燃料依存脱却に向けて太陽光発電システムの導入施策を強化しています。米国もまた、インフレ抑制法(IRA)により再生可能エネルギーの普及を強力に支援しています。
こうした動きを背景に、太陽電池のサプライチェーンについても高い関心が寄せられています。将来の基幹電源として太陽光発電の役割が世界的に高まる中、太陽電池の生産が特定地域に集中していることが大きなリスクであるとの認識が広まっています。さらに、人権問題への意識の高まりを受け、珪石などの原料まで遡るトレーサビリティ、透明性の確保が産業全体の課題となっています。太陽光発電システムの主要な市場である米国、欧州連合(EU)、インドでは太陽電池の国内または域内の生産能力増強に向けた取り組みも進んでおり、太陽電池サプライチェーンは多様化しつつあります。一方で、生産能力の拡張が急速に進んだ結果、2023年には太陽電池製品が急速に値下がりしており、産業の健全な成長への影響が懸念されています。
本書は、各国政府や関係機関による資料等を中心に、海外の主要国と新興国の太陽光発電システム市場、ならびに産業の現状と見通しをまとめたものです。太陽光発電システムの市場規模、普及支援施策、プロジェクトの状況、将来展望等を網羅しております。太陽電池をめぐる国際貿易摩擦やサプライチェーンの動向についての解説も加えました。
本書が皆様の太陽光発電事業の展開の一助となれば幸いです
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