株式会社資源総合システムは、2024年12月19日(木)に「太陽光発電海外市場レポート 2024年版~海外主要市場と産業動向~」を発行いたしました。
2023年の世界の太陽光発電システム導入量は、前年に続き過去最高記録となる456GWとなりました。中国、欧州、米国、インドなどが市場を牽引しています。2024年の世界の導入量は450~531GWとなる見通しです。世界の太陽光発電システム累積導入量は2022年に1TWを超えましたが、2024年11月末までに2TWを超えました。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は、世界の平均気温上昇を産業革命以前比で1.5℃以内に抑えるためには、2030年までに世界の再生可能エネルギー・システム容量を3倍(約11TW)に、エネルギー効率を2倍にする必要があるとしています。世界は、気候変動対策のためクリーンエネルギーへの転換を本格化させており、太陽光発電の導入はさらに加速しています。ただし主要市場においては電力系統の混雑などの課題も発生しています。今後は、蓄電システムなどと連携した、より柔軟性の高い電力システムの構築のための導入が増加していくと考えられます。
太陽光発電が各国の基幹電源へ成長していく中で、太陽電池のサプライチェーンについても高い関心が寄せられています。これまで、中国が太陽電池の生産国として高いシェアを維持してきましたが、太陽電池を始めとするクリーンエネルギー関連のサプライチェーンが特定地域に集中していることが大きなリスクであるとの認識が広まっています。さらに、人権問題への意識の高まりを受け、珪石などの原料まで遡るトレーサビリティ、透明性の確保が産業全体の課題となっています。太陽光発電システムの主要な市場である米国、欧州連合(EU)、インドでは太陽電池の国内または域内の生産能力増強に向けた取り組みも進んでおり、太陽電池サプライチェーンは多様化しつつあります。一方で、生産能力の拡張が急速に進んだ結果、2023年から過剰生産によって太陽電池の価格が急落しています。中国では各社の競争が過熱しすぎて産業全体が疲弊してしまう「内巻」と呼ばれる現象が発生しており、産業の健全な成長への影響が懸念されています。
本書は、各国政府や関係機関による資料等を中心に、海外の主要国と新興国の太陽光発電システム市場、ならびに産業の現状と見通しをまとめたものです。太陽光発電システムの市場規模、普及支援施策、プロジェクトの状況、将来展望等を網羅しております。太陽電池をめぐる国際貿易摩擦やサプライチェーンの動向についての解説も加えました。
世界の太陽光発電システム導入推移と見通し
出典:㈱資源総合システム
本書が皆様の太陽光発電事業の展開の一助となれば幸いに存じます。
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